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ごまめ的‘太腕’健闘記…試練

さて、2月18日に呼吸不全(高CO2血症で血中に二酸化炭素が溜まっていた)で
大学病院のERに運び込まれたマエストロですが
(前の記事にICUと書いちゃいましたが、実はER・・救急救命だった)

救急救命って、とりあえず「命の危険がない」とみなされると、早々に出されてしまうんですよね。
まあ、長く居たい場所では決してないけど。

結局マエストロはERに週末を含む5日間入院し、血中CO2は依然として高いものの、
命にかかわる状況ではないと判断され
2月23日に市立病院の集中治療室、ICUに転院しました。

あれから1カ月が過ぎ・・・

実はまだ入院しています・・・(>_<)
しかもまだICUにいますorz


人間の身体とは不思議なもので
自分が病気だと認識した途端に本気モードで具合が悪くなる。

ほら、なんかしんどいな~くらいだったのが、
熱があるってわかったらすっごくしんどくなるみたいに。

”高CO2血症”という病名がついた途端、身体が医学事典でもひもといて、
これも、あれもと症状を繰り出しているかのように、マエストロの容態は次第に悪くなっていきました。

高CO2血症の症状
 傾眠(ずっとうとうと寝てる状態)
 無気力
 意識障害(彼の場合、自分のおかれてる状況が全く理解できてない)
 そして、ものすごく怒りっぽくなる

転院したころからマエストロはむちゃくちゃなことを言ってはドクターや看護師さんにつっかかるようになりました。
今となってはその内容はちょっと笑えることばかりですけど
その時はもう呆然・・・

人格ってなんなんだろう・・・って。
衝撃的だった。
明るくて楽しくて、どこの病院でもスタッフを笑わせていた
私が言うのもなんですが、人懐こくて人気者だったマエストロが
今は看護師を怒鳴り散らしてる・・・(相手はプロだから手慣れたものですが)
怒ってない時は1点を見つめてボーっとしている。
リキの話にさえ鈍い反応・・・
血の中に二酸化炭素が溜まっただけで、人格ってこんなにもろくも崩壊してしまうのか??って。

ずっとこのままだったらどうしよう・・・と思うと、絶望的な気持ちになったり・・・

一番辛いのは本人ってわかっていても、傍で見ている私も心折れる日々だった。

そして”意識障害中”のマエストロの治療方針を、実質わたしひとりで承諾しなければならず
これが何よりも辛いことでした。

CO2が高い状態が長く続くと呼吸が止まってしまう危険性がある。
呼吸が止まり酸素が欠乏してしまうと脳細胞が破壊され、それこそ重篤な障害が残ってしまう。
マエストロは結局、気管切開をし、のどに装着した気管カニューレに人工呼吸器をつなぐことになった。
えんげ障害のある間、ずっとつけていたカニューレ。やっとやっと外すことのできたカニューレを、また。

それを承諾することは、マエストロにとっても私にとっても、
やっと登ってきた山を滑落するのと同じくらい、辛い決断です。

これまでどんなに辛い局面でも、ふたりで話し合って決めた事だから乗り越えてこれたのに
今回は私が決めなきゃならない。

これで正しいのか、他に方法がないのか・・・回答は急がなきゃならないし、
結局はドクターを信じて決めるしかないんだけど。ほんとに悩みました。
なんでこんなことになるまで、放っておいたんだろうって自分を責めたり、後悔したり・・・

で・・・

気管切開をしてからマエストロのCO2値は劇的に下がった!一晩で、あっさりと!

と同時に、憑き物が落ちたように、正気に戻ったマエストロ。

なんなんだよ~、人格ってばよ~!!

結局、彼は入院してからの1週間のこと、ほとんど記憶にないんだって(汗)

今では日中は呼吸器も酸素も外され、リハビリも進み、
1週間寝たきりだったためすっかり弱ってしまった足腰も、ちゃんと元に戻りました。

無謀に食べていた食事も、もう一度最初から「正しい食べ方」を訓練してもらい
今では誤嚥することもなくなりました。

食べるのがうれしいからって、すっ飛ばし過ぎてたんだよね~・・・(-_-;)

大阪人魂も復活、冗談言っては看護師の笑いを取っているようです。

でも、市立病院では、呼吸器を使用している間はICUから出してもらえません(涙)
夜間だけの使用なのにね・・・

呼吸器科専門の国立病院への転院が決まっているのですが、なかなか空きが出ないのです。
ICUという、閉ざされた空間の中で、
マエストロの試練はまだしばらく続くのでありました・・・。

がんばれよ~!!
  
                                   
写真なしの、暗い長文でごめんね!







by futari-to-nihiki | 2016-03-21 13:02 | 家族の病気


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