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リキとアスラン

リキとアスラン

こうして、我が家の一員になったリキですが、これがなかなかの暴君、手に負えないやつなのだった。

リキは、猫が大っきらいだ。うちに来た初日から、アスランとの共存は諦めた。
アスランは猫界においては、かなりトロい、と思う。低い食卓に飛び乗るのさえ、たまに失敗する。
立派なおなかの肉が邪魔をしていると思われる。
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そんなアスランでも、猫は猫、でっかい犬に捕まるほど鈍くはない。でも、万一捕まりでもしたら・・・
っていうか、そんなチェイスを繰り返されたら、家中破壊されてしまうじゃないか!

というわけで、犬と猫が仲良くねんねする・・という憧れの構図は諦め、うちではガレージにつないで飼うことにした。





うちは、古い一戸建てで、鉄筋の駐車スペースの上に家が鎮座している。家の玄関にはガレージ横の外階段から上がっていく、ガレージは十分にスペースがあるので、リキも窮屈じゃないはず。屋根付きだから雨風もしのげる。

しかし、リキはお気に召さなかったらしい。

もともとガレージに繋がれたまま置き去りにされた、その記憶が残っているからか、または単に構ってくれ~という気持ちなのか、吠える、吠える、吠えまくる。

でかい犬なので、その声が、ガレージ中に反響する。

家人が出て行くときに吠える、帰って来るとまた吠える。

しつこく、しつこく、しつこ~く吠える。

吠えるとピーっと高い音のする首輪を試したが、全く効果なく。低い電流が流れるのを試そうかとも思ったが、ちょっと抵抗を感じ・・・近所のペットショップで週1回開催される、しつけ教室にも一緒に通ってみた。

ところが・・・リキはなかなかに、ずるがしこいのだ。
しつけ教室で自分が何を求められているか、どうやらちゃんと理解しているらしく??すっごくおりこうさんなのだ!お座りも、お手も、伏せも、横についてゆっくり歩く、お散歩の練習も「まあ、あなたどこのワンちゃん?お利口ねえ」ってくらい上手にやるんだ。

「りきちゃんにはもう、教えることありませんよ~お利口ですね~」

とか言われて、祝卒業・・・

そしてうちに戻ったら、いつもの暴君ぶり。

そのころの私は、毎日帰宅するのが憂鬱で、遠くから私の姿を見つけてワンワンと吠えたてているリキを見ると涙の塊がつかえてノドが締め付けられたりしたもんだ。

そんなこんなで3カ月、リキは粘ったね。毎日毎日、吠えたてて、もうこれ以上このままだとご近所にご迷惑すぎる。ごまめ家族のモットー、役にもたたず、害にもならず、に反する生き方だ。

・・・というわけで、うちのあいている2階の一部屋につなぐことにした。

そのとたん、リキの無駄吠えは劇的に改善した。

今でも時々吠えているけど、まあそれはどこの犬飼の家からも聞こえる程度(ただし、かなり大音響)

こうして、リキは、自分の思いを遂げ、そのうえ自分の部屋の扉を開けるというワザもすぐに習得し2階の踊り場の番犬として、今日も鎮座ましましているのであった。

かわいそうなのはアスランで、リキが踊り場に出ている昼間は、2階に上がれなくなってしまった。
アスランの顔を見ただけで、リキが吠えたてるからだ。たぶん、アスランは犬を好きでも嫌いでもないと思う。リキが友好的だったら、アスランもあまりその存在を気にせずマイペースに暮らしていると思われる。しかし今やきっぱりと1階、2階で住み分けることになってしまった。

夜の散歩のあとは、つながれっぱなしのリキを放し、アスランをリビングに閉じ込める。
まあ、アスランもそのことに慣れてしまったようで、自分の定位置でまったりしている。不便なのは人間の方で、うっかりリビングの扉をあけっぱなしにしようものなら、壮絶な追っかけごっこが始まるので、いつもいつもすごーく気を使って生活しているのだな(苦笑)リビングに入ろうとしても、アスランの姿が扉のすぐ向こうに見えたら、リビングにつながるキッチンの方から入室しなければならない(苦笑)

頼むから、仲良し家族になろうよ・・・・リキとアスラン_d0255036_18113399.jpg
by futari-to-nihiki | 2012-06-06 17:23 | ごまめ家族(猫・犬・亭主)


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